【データセンター建設で需要加速】蓄電池関連の注目銘柄5選について紹介!

注目銘柄
スポンサーリンク
スポンサーリンク

太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの普及が進む中で、AI技術の発展に伴い建設ラッシュとなっているデータセンターの電力供給の要となる「蓄電池」が株式テーマとして急浮上しています。

そこで今回は蓄電池に関連する企業の中から株価の割安感・業績の成長・経営効率などについて分析したうえで、有望な銘柄5つをピックアップして紹介します。

興味があれば参考にしてもらえると嬉しいです。

蓄電池関連の注目銘柄5選

まずは、今回紹介する蓄電池関連銘柄について、各企業のファンダメンタル情報と注目ポイントを合わせて、銘柄コード順に示します。

銘柄PERPBRROE配当利回り注目ポイント
グリムス
(3150)
10.52.927.4%3.8%太陽光+蓄電池セット販売
過去最高益更新中
正興電機製作所
(6653)
14.21.812.0%2.3%レドックスフロー電池開発中
電力設備工事・メンテで成長
GSユアサ
(6674)
18.11.711.3%1.5%リチウムイオン電池に強み
蓄電所向け新工場建設中
ポート
(7047)
9.53.028.5%0.5%蓄電所事業へ参入予定
非常に高い経営効率
キヤノンMJ
(8060)
16.41.810.4%2.6%レアメタルフリー電池で参入
ITソリューション事業で成長
※ 2026年7月3日時点

グリムス(3150):事業用太陽光と蓄電池をセットで提案し持続成長

日に照らされている太陽光発電パネル

法人・個人向けにエネルギーコンサルティング、太陽光発電システム、小売電気事業を展開するエネルギーソリューション企業です。事業用太陽光発電システムと蓄電池をセットで提案し、電力コスト削減と再エネ活用を両立させるビジネスモデルを構築しています。

さらに系統用蓄電池事業にも参入しており、稼働基数を増やして安定収益の構築を進めています。スマートハウスプロジェクト事業では住宅用太陽光・蓄電池の販売も手掛け、家庭用・産業用の両面で蓄電池市場の拡大を取り込む体制を整えています。

株価動向

直近3年間のグリムスの株価の月足チャートを示します。

出典:TradingView グリムス(3150) 月足チャート 赤ライン:12カ月移動平均 青:24カ月移動平均 緑:60カ月移動平均

1,800〜3,000円台のレンジ内で推移し続けています。業績が着実に拡大しているのに対して、株価はやや出遅れ感があり、PER10倍台という水準からも株価の割安感があります。

業績動向

株式会社グリムスの直近5年間の業績推移を示したグラフ
出典:株式会社グリムス 2022年3月期~2026年3月期決算短信をもとに筆者作成

2026年3月期は、売上高339.4億円(前期比+1.8%)、営業利益71.5億円(同+10.0%)と過去最高を更新。特に太陽光発電システムと蓄電池をセットで販売するエネルギーソリューション事業は成長著しく、業績を牽引しています。

2027年3月期も売上高371.7億円(前期比+9.5%)、営業利益79.0億円(同+10.5%)と過去最高益更新を見込んでいます。

また、営業利益率が20%超え、ROEが27%超えという驚異的な水準の高さとなっており、収益力・経営効率の面で抜きんでている企業であることがうかがえます。

ファンダメンタル (2026/7/3現在)

PER10.5倍
PBR2.9倍
自己資本比率68.0%
2027年3月期
予想配当利回り
3.8%
2027年3月期
予想配当性向
39.8%
直近10年 配当実績増配10回

PER10倍台と割安感がある株価水準です。自己資本比率68%という高い財務健全性は、事業の安定感を感じさせます。配当利回りも3.8%とやや高い水準となっており、「割安×高収益×高配当」のバランスが取れた銘柄だと考えています。

正興電機製作所(6653):レドックスフロー電池で勝負

自動車の充電スポットと蓄電設備

正興電機製作所は受変電設備・開閉装置を主力製品とする電力設備メーカーです。九州電力や日立製作所向けへの納入実績が豊富です。

事業は電力部門・環境エネルギー部門・情報部門・サービス部門の4セグメントで構成され、環境エネルギー部門で公共・産業用受変電システムに加え、蓄電システムの製造・販売を手掛けています。

蓄電池関連銘柄としての注目ポイントは、中国の蓄電池メーカー大手であるDalian Rongke Power(RKP)社と、日本市場向けにレドックスフロー蓄電池システムの共同開発をしている点です。

レドックスフロー電池:正負の電解液をポンプで循環させ続けながら酸化還元反応を起こして充電・放電する方式の電池。発火しない安全性の高さや寿命の長さにメリットがある。

RKP社の電池セル技術と、正興電機製作所が長年培ってきたパワーコンディショナ・エネルギーマネジメント技術を融合し、大容量・長時間放電に適した次世代蓄電池の社会実装を目指しています。

株価動向

直近3年間の正興電機製作所の株価の月足チャートを示します。

出典:TradingView 正興電機製作所(6653) 月足チャート 赤ライン:12カ月移動平均 青:24カ月移動平均 緑:60カ月移動平均

2025年7月に2025年度の好調な中間決算をきっかけに株価が上昇トレンドに移行し、2025年10月には一か月間で1.3倍の水準まで急上昇する局面も見られました。それ以降は、2,000〜2,600円台のレンジ内で推移している状態です。ここから上昇トレンドに沿って再び上昇し始めるか注目です。

業績動向

正興電機製作所の直近5年間の業績推移グラフ
出典:株式会社正興電機製作所 2021年12月期~2025年12月期決算短信をもとに筆者作成

2025年12月期は、受注高・売上・利益ともに過去最高を達成する好調な業績となっています。特に環境エネルギー部門の公共分野とサービス部門の再生可能エネルギー関連設備が業績をけん引しています。

来期も売上高360億円(前期比+14.7%)、純利益23億円(同+12.9%)を予想しており、引き続き過去最高益達成に期待です。

ファンダメンタル (2026/7/3現在)

PER14.2倍
PBR1.8倍
自己資本比率52.1%
2026年12月期
予想配当利回り
2.3%
2026年12月期
予想配当性向
32.4%
直近10年 配当実績増配9回 据置1回

PER14.2倍、PBR1.8倍とやや割安な株価な水準となっています。配当利回りは2.3%と少し物足りない水準ではありますが、直近10年間で9回増配を行っており株主還元を強化する姿勢がうかがえます。中長期的に保有すれば、業績の成長とともに利回りの拡大が期待できる銘柄だと考えています。

GSユアサ(6674):蓄電池専門の老舗電池メーカー

自動車のバッテリーにプローブを接続している風景

GSユアサは、産業用・車載用の鉛蓄電池、車載用リチウムイオン電池に強みを持つ老舗電池メーカーです。自動車用鉛電池・産業用電池電源・車載用リチウムイオン電池(EV・PHEV・HEV用)の3本柱で事業を展開しており、自動車・オートバイ用電池において世界トップレベルのシェアを持っています。

蓄電池関連銘柄としての最大の注目材料は、系統用蓄電所向けのリチウムイオン電池工場の新設です。太陽光発電などの再エネの主力電源化やAIデータセンター建設ラッシュに伴う系統用蓄電池の需要拡大を取り込む体制を構築しています。BEV用リチウムイオン電池の量産体制構築も計画しており、攻めの投資を続けています。

株価動向

直近3年間のGSユアサの株価の月足チャートを示します。

出典:TradingView GSユアサ(6674) 月足チャート 赤ライン:12カ月移動平均 青:24カ月移動平均 緑:60カ月移動平均

2025年8月までは2,000円から3,200円のレンジで株価は停滞していましたが、そこから株価は上昇トレンドに移行し、2026年1月には3,500円台から5,600円台まで上昇し、1カ月間で約1.6倍となる力強い株価上昇を演じました。その後も株価上昇は続いており蓄電池関連銘柄として期待を集めています。

業績動向

GSユアサの直近5年間の業績推移のグラフ
出典:株式会社GSユアサ 2021年3月期~2025年3月期決算短信をもとに筆者作成

2026年3月期は売上高6,090億円(前期比+4.9%)、営業利益602億円(同+20.3%)と増収増益基調が継続しています。自動車電池や産業電池電源の好調に加え、車載用リチウムイオン電池事業の改善が業績を押し上げました。

2027年3月期は売上高6,600億円(同+8.4%)、営業利益600億円(同-0.3%)と増収減益予想となっていますが、積極的な設備投資による一時的なコスト増を吸収しつつ増配を予定しており、中長期的な成長への自信がうかがえます。

毎年売上高を伸ばしつつ、営業利益率は9.9%、ROEは11.3%まで到達するなど、収益性の改善も進んでいます。

ファンダメンタル分析(2026/7/3時点)

PER18.1倍
PBR1.7倍
自己資本比率53.3%
2027年3月期
予想配当利回り
1.5%
2027年3月期
予想配当性向
26.4%
直近10年 配当実績増配3回 据置7回

PER18.1倍、PBR1.7倍と株価に割安感は薄いですが、蓄電池専業メーカーとして直接的に蓄電池市場拡大の恩恵を受けるポジションにあることを考えれば、出遅れ感があるとみています。

配当利回りについては1.5%と物足りない水準のため、業績成長に伴う株価上昇を狙うキャピタルゲイン狙いの投資戦略が向いている銘柄です。

ポート(7047):太陽光・蓄電池の比較サイト運営から蓄電所に参入へ

ポートは、太陽光発電・蓄電池の見積もり比較サイトを軸とするエネルギー領域と、就活サイト「キャリアパーク!」で知られる人材領域の2本柱を持つ企業です。

エネルギー領域では家庭用・産業用蓄電池の導入を検討する顧客と販売施工店をマッチングする「成約支援事業」でストック収益を積み上げてきました。

蓄電池関連銘柄としての最大の注目点は2027年3月期から系統用蓄電所事業へ本格参入することです。比較サイト運営という仲介業から、自ら蓄電所を保有・運用して収益を得る事業者へと蓄電池関連ビジネスでの成長期待が持たれている企業です。

株価動向

直近3年間のポートの株価の月足チャートを示します。

出典:TradingView ポート(7047) 月足チャート 赤ライン:12カ月移動平均 青:24カ月移動平均 緑:60カ月移動平均

2023年の8月まで強い上昇トレンドが働いていましたが、その後は1,600円から2,600円のレンジで株価は推移しています。60カ月の移動平均線は右肩上がりのままなので、この後再度上昇トレンドが復活するタイミングが来るか注目です。

業績動向

ポート株式会社の直近5年間の業績推移
出典:ポート株式会社 2022年3月期~2026年3月期決算短信をもとに筆者作成

2026年3月期は売上収益291億円(前期比+32.5%)、営業利益40.7億円(同+36.3%)と大幅増収増益を達成しており、急速に成長しています。エネルギー領域での利益拡大と人材領域の成長がどちらも業績の拡大を後押ししました。

2027年3月期は売上高390億円(同+34.0%)、営業利益54億円(同+32.6%)と非常に好調な見通しを示しており、増配も予定しています。エネルギー領域での成約支援シェア拡大に加え、系統用蓄電所事業への本格参入で新たな収益基盤が出来上がることで成長の拡大に弾みがつきそうです。

こちらの企業も毎年売上高を伸ばしつつ、営業利益率は14.0%、ROEに関しては28.5%と抜群の高さを誇っており、経営効率の面で抜きんでている企業だと考えます。

ファンダメンタル分析(2026/7/3時点)

PER9.5
PBR3.0倍
自己資本比率29.3%
2027年3月期
予想配当利回り
0.5%
2027年3月期
予想配当性向
5.2%
直近10年 配当実績増配3回 据置5回

PERを見ると9.5倍と非常に割安な株価水準であることがうかがえますが、PBRは3.0倍と高めなところには注意が必要です。

自己資本比率29.3%、配当性向5.2%と低い水準となっており、現状は積極的に成長投資を行うフェーズにいると考えられ、株主還元は物足りない部分があります。一方で成長力は非常に強いため、将来の成長を見越してキャピタルゲイン狙いでの投資に向いている銘柄と見ます。

キヤノンMJ(8060):米国企業と組み次世代蓄電池事業参入

ビル屋上に設置された蓄電池設備

キヤノンMJ(マーケティングジャパン)は、キヤノンのグループ企業として、カメラ・プリンターなどの製品の販売に加え、ITソリューション・産業機器・ヘルスケアなど幅広い事業を展開する技術商社です。

蓄電池関連銘柄としての注目点は、2024年12月に米Lightergy社と国内事業展開における基本合意書を締結し、企業向け定置用蓄電池事業に参入したことです。Lightergy社の蓄電池は製造時にコバルトやマンガンといったレアメタルを使用しない点が特徴で、資源制約のリスクを抑えた次世代蓄電池として注目されています。

蓄電池事業はまだ売上構成比として小さいため、業績への直接的な貢献は限定的ですが、技術商社としての顧客基盤・販売網を活かせば、レアメタル不要蓄電池の普及次第で中長期の成長ドライバーに育つ可能性があります。

株価動向

直近3年間のキヤノンマーケティングジャパンの株価の月足チャートを示します。

直近3年間のキヤノンマーケティングジャパンの月足チャート
出典:TradingView キヤノンマーケティングジャパン(8060) 月足チャート 赤ライン:12カ月移動平均 青:24カ月移動平均 緑:60カ月移動平均

2023年から順調に株価の上昇トレンドが継続しており、今年4月には上場来高値を更新しています。直近は株価は3,400円近辺で調整中の状態となっていますが、移動平均線との乖離も少ないため再び株価が上昇し始めるタイミングに注目です。

業績動向

キヤノンマーケティングジャパンの直近5年間の業績推移
出典:株式会社キヤノンマーケティングジャパン 2021年12月期~2025年12月期決算短信をもとに筆者作成

2025年12月期は売上高6,798億円(前年同期比+4.0%)、営業利益581億円(同+9.7%)と5期連続の増収増益を達成しています。企業のDX化を支援するなどのサービスを提供するITソリューション事業が好調で利益を押し上げています。なお蓄電池事業は今後の収益貢献に向けて事業基盤を構築している段階です。

ファンダメンタル (2026/7/3現在)

PER16.4倍
PBR1.8倍
自己資本比率73.1%
2026年12月期
予想配当利回り
2.6%
2026年12月期
予想配当性向
42.1%
直近10年 配当実績増配7回 据置3回

PER16.4倍、PBR1.8倍と株価は適正な水準とみています。本特集で紹介する銘柄の中では自己資本比率73%という財務の盤石さが際立っています。配当利回りは2.6%とそこそこの水準なので、蓄電池事業の成長に期待しつつ配当を受け取りながら長期投資する戦略が取れる銘柄とみています。

まとめ:蓄電池需要の拡大に応える5社に注目!

青空を背景にバッテリーのイラストを手が支えている

今回は、再生可能エネルギー発電の拡大・データセンター建設ラッシュを追い風に需要が拡大している蓄電池に関連した銘柄の中から、株価の割安感・業績の成長・経営効率などについて分析し、有望な銘柄5つをピックアップして紹介しました。

今回紹介した5つの銘柄について、以下の3つの方向性での投資戦略における私が考えるベスト銘柄をそれぞれ挙げてみます。

3つの投資戦略別の蓄電池関連株まとめ
    1. 高収益×割安の組み合わせなら「グリムス」、「ポート」
      • 両社ともPER10倍付近でありながらROE25%を超える非常に高い資本効率を誇る。
      • 配当によるインカムゲイン狙いならグリムス、株価上昇によるキャピタルゲイン狙いならポート
    2. テーマの本命・専業メーカーなら「GSユアサ」
      • 本特集で唯一蓄電池そのものを製造しており、蓄電池の需要拡大の恩恵を強く受ける。系統用蓄電所向け蓄電池とBEV用電池の量産体制構築中という2つの成長投資が進行中な点に注目。
    3. 次世代電池での成長に期待するなら「正興電機製作所」「キヤノンMJ」
      • 画期的な新技術を採用した電池の普及拡大により、爆発的に伸びる可能性を秘めているのがこの2社。
      • キヤノンMJは、米国企業と組みレアメタル不要蓄電池を供給。ITソリューション事業が伸びており、蓄電池が売り上げに占める範囲はまだ小さい。
      • 正興電機製作所は、中国大手と組み安全性の高いレドックスフロー蓄電池の共同開発を進めている。受変電設備も手掛けているため事業安定性がある。

    蓄電池は今後の需要の拡大が見込まれますが、再生可能エネルギー政策の転換や電力需要の変化によっては、蓄電池関連市場の成長ペースが変わる可能性もある点には留意が必要です。

    スポンサーリンク
    スポンサーリンク
    注目銘柄
    とりそぼろをフォローする